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女性主人公のスポーツアニメが人気を博さない理由

女性主人公のスポーツアニメが人気を博さない理由


女性主人公のスポーツアニメが男性主人公のスポーツアニメより人気がないのはなぜでしょう?

スポーツアニメというジャンルは昔からありましたが、近年はますます人気が高まっています。
バレーボールやテニスなど人気の高いスポーツから、カバディや水球などあまり知られていないスポーツを取り上げたアニメまであり、このジャンルがすぐに枯渇することはないでしょう。
2022年春シーズンには、現在6本のスポーツアニメが放送されています。

しかし、スポーツアニメというと、男性中心のキャストが多いのが現状です。女性主人公のスポーツアニメがないわけではありませんし、現に今期放送中のアニメもあります。
では、女性主人公のスポーツアニメは、男性主人公のアニメに比べて、なぜ人気がないのでしょうか? その理由を考えてみましょう。

より幅広い層へのアピール

スポーツアニメの中には、少年マンガを原作とするものがあります。少年マンガは、若い男性層をターゲットにしていることが多いです。それでは、女性層はどんな要因でこれらのアニメを見るのでしょう。
それはかわいい男の子たちです。そのスポーツに純粋に興味がある人もいるかもしれませんが、多くの場合、そのスポーツをしている魅力的な数々の若い男性そのものに興味があるのです。
スポーツアニメを題材にした同人誌やファンの創作物を探しても、実際のスポーツに焦点を当てたものはほとんどなく、メインキャストの人間関係に焦点が当てられています。

これらのアニメの関連商品が販売される方法が、さらにこれを後押しします。女性キャラクターが公式グッズに登場することは、ほとんどないのです。男子はポスターや装飾品など、かわいいコスチュームやおしゃれなスーツ、あるいは水着で登場することが多いのですが。
フィギアなどのグッズに関しては、女性キャラは、運が良ければトレーディングフィギュアになれるのが精一杯なところです。

女性の観客はいるのか?

少女マンガにスポーツアニメはほとんどありません。実際、あったとしても、そのほとんどが2000年代以前に発表されたもので、それ以降に連載されたものはほとんどありません。
しかし少女スポーツアニメは数は少ないですが、これらが成功したことが全くないわけではありません。

『アタックNo.1』は、史上初めてテレビ放映された女性主人公スポーツアニメで、数々の賞を受賞しています。『エースをねらえ!』は国内で1500万部を売り上げた少女マンガのベストセラーであり、アニメ化も長年のアニメファンの間では名作として肯定的に受け止められています。
しかし、なぜ今、少女スポーツアニメは少ないのでしょうか。

少女層がスポーツより恋愛の代名詞になったため、急に人気がなくなったのかもしれません。現在でも数は少ないですが少女スポーツマンガは存在します。しかし、残念ながらアニメ化されるほどの人気作はありません。
実際、現代の女性主人公のスポーツアニメといえば、すぐに思い浮かぶのは『ちはやふる』くらいですが、これは”女性”つまり大人の女性をターゲットにしており、”少女”ではありません。



『ちはやふる』は『ハイキュー!!』や『黒子のバスケ』のような大人気作品ではありませんが、女性主人公アニメでは珍しく第3期まで放映されるほど人気を博しています。では、『ちはやふる』は他の女性主人公のスポーツアニメとどのように違うのでしょうか。
それは、脚本や映像もさることながら、もうひとつの大きな要素である「少年と恋愛」です。『ちはやふる』は、かるたを題材にしながらも、主人公の千早と彼女の幼なじみ2人の恋愛に多くの時間を割いています。実際、第1期のメインビジュアルに登場するキャラクターは、千早とその幼なじみ2人だけです。

『さよなら私のクラマー』は、幅広い層に受け入れられるはずの条件を満たしているという点で、興味深い立場にありました。にもかかわらず、このアニメが失敗したのは、アニメ化の仕方にあるのです。序盤の物語はアニメ映画で、それ以降の話はテレビアニメで展開されたのです。

この映画は英語のライセンサーに取り上げられなかったので、(テレビアニメ版のみを見た)日本以外のほとんどのファンは、他のキャラクターが映画のどのキャラクターや出来事を参照しているのか、頭を悩ませることになりました。
また、アニメーションの品質もかなり悪く、第1話だけでも作画崩壊しかかった個所がたくさんありました。シリーズが進むにつれ、そのクオリティは下がるばかりで、必然的に視聴者は離れていきました。

ファンサービス㊟が(女性)層を遠ざける
㊟ここで言うファンサービスとはセクシャル的な意味です。”水着”回とか”温泉”回ともいいますね。

女性主人公のスポーツアニメの多くは、男性視聴者を意識して作られているため、ファンサービスが充実している傾向があります。『世界でいちばん強くなりたい!』は、アイドルが女子プロレスに挑戦する話ですが、実際はスポーツを背景に、露出度の高い衣装を着たかわいい女の子を登場させる口実に過ぎないのです。
『ロウきゅーぶ!』は、小学生の萌えキャラがバスケットボールをするアニメです。そう、小学生の女の子を対象にしたファンサービスがあるのです。『はるかなレシーブ』はビーチバレーを題材にしていますが、やはりスポーツはキャストの衣装を見せるための背景として使われているに過ぎません。

10代の若者がお尻で台から押し合うという架空のスポーツを描いたファンサービスアニメ『競女!!!!!!!!』でさえ、放送終了後はほとんど忘れ去られていました。実際、多くの人がこのシリーズが『Free!』に匹敵する人気になると予想していました。
Crunchyrollが世界同時(英語字幕)放送を行い、Funimationから世界同時英語吹替放送を受けました。第1シーズンが終了して6年経ちますが、マンガの続きをアニメ化する計画はありません。比較の対象として、『Free!』は第3期までと7本のアニメ映画があり、熱烈なファンを獲得しています。

稚拙なキャラクター描写と過剰なファンサービスの組み合わせは、最終的にターゲット層以外の人々を遠ざけることになるのです。それに比べて、少年スポーツアニメは、ターゲット層以外の人たちの興味を引くことが、成功の要因です。

つまり、女性主人公のスポーツアニメが成功するために必要なのは、男性にアピールするのではなく、女性の視聴者を意識して作られることなのです。
そうすれば、いつの日か、『エースをねらえ!』を抜いて、少女マンガのベストセラーになる少女スポーツマンガが現れるかもしれません。

 

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