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『Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-』(以下『D.I.Y!!』)は 次の『ゆるキャン△』で間違いなし

『Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-』(以下『D.I.Y!!』)は 次の『ゆるキャン△』で間違いなし


『D.I.Y!!』は、工房を舞台にした「かわいい女の子がかわいいことをする」お気楽アニメです。これは、一風変わったエデュテインメント(娯楽教育)です。

『D.I.Y!!』は、2022年秋シーズンの全く新しいコメディで、この作品が他と違っているのは、一時的な流行ものではなく、ストーリーテリングの要素の組み合わせが奇妙ながらも絶妙だからです。
アニメファンが時折求めているのは、現代の名作ではなく、単に新鮮で創造的なものだったりします。今作におけるジャンルの融合は、今までになかったほど楽しいと感じられました。

『D.I.Y!!』は、単なるギャグアニメではありません。今作は「かわいい女の子がかわいいことをする」という要素と、日常系の要素が混在している一方、エデュテインメントの要素も持っています。
直接的には『ゆるキャン△』と比較することができます。が、『Dr.STONE』や『はたらく細胞』といった他のエデュテインメント作品とはあまり比較できないでしょう。

『D.I.Y!!』のエデュテインメント性

エデュテインメントアニメの一般的なコンセプトは、科学や自然、趣味や歴史など、現実のトピックについて作品を通して視聴者に知識、教訓を与えることです。
キャラクターが行動で説明することもあれば、キャラクターやナレーターが時間をかけて説明したり、短い講義をしたりすることもあります。
そのコツは、退屈な大学の講義ではなく、アニメのビジュアルを背景にして、すべてを楽しく、魅力的にすることです。
魅力的な青年誌の『ゆるキャン△』から、部分的な異世界系の『Dr.STONE』、そして今回の『D.I.Y!!』まで、たくさんのアニメがこれを上手にやってのけています。
これらの作品は、ある意味、『NARUTO』や『呪術廻戦』のように超常的な戦闘システムを独自に開発した作品群とは対極にあると言っていいでしょう。

これまでのところ、『D.I.Y!!』はエデュテインメントアニメとして独自の地位を確立しています。今作は、家具を作るなど工房で自分の手で物を作る喜びを描いたものですが、これをみるとアニメというものは、ふさわしいキャラクターとストーリーが用意されていれば、どんな現実的な話題でも、楽しくできることを証明していると言えましょう。
これは、欧米のテレビ番組『How It’s Made』や少し古いですが『The New Yankee Workshop』のアニメ版のようなものです。『The New Yankee Workshop』は司会のNorm Abramsが机からカヌー、椅子まで、自分がやっていることを説明しながら楽しく作っていく番組です。
『D.I.Y!!』の第1話は、技術的な詳細については少し軽くふれる程度でしたが、まずキャラクターと作品の前提を設定する機会が必要だったので、細かいことは今後のエピソードを待つことにしましょう。



『D.I.Y!!』を他のエデュテイメントアニメ作品と比較した場合

どのエデュテイメントアニメ作品も、教育と娯楽のハイブリッドという大前提は同じですが、すべてのエデュテイメントアニメが同じやり方をしているわけではありません。このコンセプトは、エンターテインメントを優先するものと、教育を優先するものとに分かれるでしょう。
『D.I.Y!!』は、『ゆるキャン△』と同じように、エンターテインメント優先派に入ります。両作品共、教育的側面もありますが、「かわいい女の子がかわいいことをする」という要素や、ゆるやかな癒しの力で視聴者を引きつける事がメインで、教育の優先度はその次になっています。
また、両作品とも、ちょっとおっちょこちょいで、世留間知らずの女性が主人公で、『ゆるキャン△』の各務原なでしこ(かがみはら なでしこ)に当たるのが今作では結愛 せるふ〈ゆあ せるふ〉になります。せるふはテントではなく電動ドリルを持っているのが特徴です。この2つのアニメは、サウンドトラックの音もどこか似ています。

『D.I.Y!!』は、『Dr.STONE』や『はたらく細胞』のようなかなり細部にこだわったエデュテインメント作品との共通点は少ないです。もっとも、どのアニメも素晴らしいキャラクターと生き生きとした映像、しっかりとしたユーモアがあり、結局、どの作品も楽しく見続けられることに変わりはありませんが。
ただ、『Dr.STONE』と『はたらく細胞』は60対40で教育的側面が多く、一方『D.I.Y!!』は比率が逆になっています。例えば、『はたらく細胞』では、細胞の活動や病気の性質について頻繁にナレーションが入り、『Dr.STONE』では電気、化学、地質、さらには気象や宇宙旅行など、難しい内容にも踏み込んだ説明があります。
特に、『Dr.STONE』の主人公の石神 千空(いしがみ せんくう)は、石器時代の自分の研究室を他の登場人物(視聴者も含む)に案内しながら、実験の内容を長々と語りだし、まるで説明マシンのような存在になることもあります。

それはそれで印象的ではあります。しかし、教育を楽しくする方法はそれだけではありません。アニメファンの多くは、ただ座って可愛いものを愛でながら、ついでにちょっとした知識を得たいと思っているのです。そして『D.I.Y!!』と『ゆるキャン△』はそのことを理解しています。
そのため、『D.I.Y!!』はより広く親しみやすいものとなっており、アニメが続くにつれて、大きな成果を上げるかもしれません。工房、教育、日常生活、癒し系、「かわいい女の子がかわいいことをする」アニメが好きな人なら、『D.I.Y!!』のエピソードはどれも気に入るはずです。

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