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グルメアニメというジャンル。食と料理のアニメが流行った理由

グルメアニメというジャンル。食と料理のアニメが流行った理由


グルメアニメや料理マンガは、単に食欲をそそるおいしい料理のアートというだけではありません。ここでは、このジャンルの歴史と人気が高まった経緯を紹介します。

附田 祐斗(つくだ ゆうと)氏の『食戟のソーマ』(2012~2019年)、雨隠 ギド(あまがくれ ギド)氏の『甘々と稲妻』(2013~2018年)など、グルメアニメ作品は常に視聴者の興味を引きつけてきました。たとえ認めないとしても、事実上すべての視聴者は、根っからのグルメなのです。

では、「グルメアニメを見たい」「料理マンガを読みたい」と思うのはなぜでしょうか。食欲をそそる料理の絵以外に、これらの作品の魅力は何なのでしょうか。ここでは、グルメというジャンルの歴史と、アニメファンの間で人気がある理由を考えてみたいと思います。

アニメにおけるグルメ・料理ジャンルとはどういうものか?

グルメや料理というジャンルは、料理に強い興味を持つ主人公の物語が中心です。彼らは、料理に関する壁をいくつも乗り越え、最高のシェフになるための旅に出ます。主人公は、料理の経験や他の優れた料理人との出会いを通じて、精神的に大きく成長し、料理スキルを高めていきます。

さらに、料理というジャンルには、他のジャンルとは異なる特徴があります。これらの料理作品は、登場人物のナレーションによって、料理がどのように作られるかという技術的な説明を視聴者に提供します。
その結果、マンガやアニメのエピソードの最後にレシピが紹介され、視聴者はそのおいしい料理を家庭で作る機会を得ることができるのです。

これらの作品は、日本の料理に焦点を当てていますが、他の国の料理についても視聴者に紹介し、教えています。また、料理というジャンルは、料理やデザートの超リアルな画像を視聴者に提供し、視聴者の味覚に火をつけます。

グルメアニメ・マンガの歴史

グルメアニメやマンガは、日本で数十年以上にわたって人気を博し、やがて世界中でカルト的な人気を得るようになりました。グルメというジャンルは、1970年代に、原作:牛 次郎(ぎゅう じろう)氏、作画:ビッグ 錠(ビッグ じょう)氏の『包丁人味平』などのマンガで始まりました。
『包丁人味平』は、美味しい料理を食べた時に、どのようにキャラクターのリアクションや顔の表情を描くべきかについて先駆的にその表現法を開拓した重要な料理マンガです。

グルメというジャンルは、1980年代の日本のバブル経済によって、多くの日本人が高級品や高級レストランを利用するようになったこともあって、主流ジャンルとなりました。また、富裕層の間でアートとしての料理を趣味とすることも流行りました。
こうしたこともあって、多数の視聴者が料理マンガに目を向ける事となったわけです。



バブル時代の読者の興味を引き付けた代表的な料理マンガのひとつが、原作:雁屋 哲(かりや てつ)氏、作画:花咲 アキラ(はなさき アキラ)氏の『美味しんぼ』です。『美味しんぼ』は、1983年に始まり、2014年に無期限休載するまで続いた、最も長く続いた料理マンガです。
『美味しんぼ』は、新聞記者の山岡 士郎と相棒の栗田 ゆう子が繰り広げる料理の冒険を描いた作品です。二人は読者に最もおいしいレシピを知らせる役割を担っています。

2000年代から現在にかけて、料理マンガというジャンルは、豪華な高級料理ではなく、日常の快適な食事や実在するレストランの名物料理に焦点を当てるようになりました。
島袋 光年(しまぶくろ みつとし)氏原作の『トリコ』(2008-2016)では、グルメハンターのトリコがフルコース料理のために希少でエキゾチックな食材を求めて冒険をします。

グルメなアニメ・マンガの人気とその美味しさ

グルメアニメやマンガは、他のジャンル(ラブコメ、日常系、アクションなど)もストーリーに組み込んでいます。特に人気のある物語の筋書きは、料理やお菓子作りの競技大会です。
例えば、『食戟のソーマ』では、主人公の幸平 創真(ゆきひら そうま)が他の天才料理人たちと共に料理大会に出場します。そこでは、まるで少年マンガによくある相対する2つのキャラの対決のように、壮絶な料理バトルが展開されます。

しかし、『甘々と稲妻』のように、料理をきっかけに家族の絆が深まるような心温まる料理作品もあります。妻を亡くした犬塚 公平(いぬづか こうへい)は、娘のつむぎのために健康的な食事を作る方法を学びます。
同様に、安倍 夜郎(あべ やろう)氏によるNetflixの実写版シリーズ『深夜食堂』(2006年)では、「マスター」と呼ばれるシェフが、材料が手元にある限り、客のためにどんな料理でも作ってくれます。料理はたいてい、客の個人的な物語や問題に関連しており、視聴者は各エピソードの最後に哲学的なメッセージを受け取ることになります。

『甘々と稲妻』や『深夜食堂』のような心温まる料理作品は、食事がいかに人々にコミュニティーの感覚をもたらすかを教えてくれます。視聴者は、登場人物たちが料理を作り、食事を楽しむ様子を見て、まるで自分もその一員であるかのような心地よさを感じるのです。

しかし、視聴者が料理作品を見ることに興味を持ち続けるのは、視覚的に楽しく、おいしそうに見えるように描かれた驚くべき料理アートがあるからです。快適な料理からエキゾチックな料理まで、ドラマチックに見えるのです。
宮崎 駿(みやざき はやお)監督の『千と千尋の神隠し』(2001年)や犬塚 惇平(いぬずか じゅんぺい)氏原作の『異世界食堂』(アニメ2017年)では、オムライスやトンカツのソースが光っていたり、ラーメンやご飯から出る熱い湯気で食材が完璧に加熱されていることがわかったり、刺身が細かく切られていて歯切れが良いのがわかったりします。
これらのレシピは視覚的にも食欲をそそりますし、料理を食べているときの登場人物の表情や、味や匂いの感覚的な描写によって、視聴者もその料理を味わいたいと思うようになります。

グルメアニメやマンガは、メインストリームのメディアから決して色褪せることのないジャンルです。食欲をそそる美味しい料理のアートと、ワクワクするような心温まる料理の物語は、これからも視聴者に空腹感を与え続けるでしょう。

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